知財部のリストラは現実か?将来が不安なあなたへ現役弁理士が解説

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知財部でリストラが現実味を帯びてきた理由とは

知財部門といえば「安定」の象徴とも思われがちでしたが、近年、その神話が揺らいでいます。特に製造業やIT系企業を中心に「知財部のリストラ」「知財部の統廃合」といった現象が、実際に起き始めています。

なぜ知財部がリストラの対象になるのか?

企業の経営状況が悪化すれば、まず真っ先に整理対象になるのが「コストセンター」として分類される部署です。営業のような利益を直接生む「プロフィットセンター」とは異なり、知財部は一般的に「守りの部門」として見られています。

知財は中長期的には企業価値に貢献しますが、短期的に売上を生むわけではありません。そのため経営陣がリストラを検討する際に、候補に挙げられやすいのが実情です。

加えて、2020年代以降の急速なDX化の波により、特許調査や出願業務などが自動化・外注化され、以前ほど多くの人手を必要としなくなってきています。業務量そのものが縮小傾向にある中で、「知財部の人員は多すぎるのでは?」という疑問を抱く企業が増えているのです。

実際にあった知財部リストラの事例

2020年以降、上場企業の中でも、知財部門をグループ会社に吸収・再編する例が見られるようになってきました。また、弁理士資格を持たない担当者が業務効率化の一環として退職勧奨を受けたという話もあります。
「特許出願件数が減った」
「権利化のコストを外注で削減できる」
そんな背景もあり、ベテラン知財担当者が職を失うケースも報告されています。

自分の身は自分で守る時代へ

このような不安定な状況下で、知財部で働く私たちに求められるのは「備え」です。会社に依存せず、個人としての市場価値を高める必要があります。

特に注目されているのが、弁理士資格の取得です。実際に私は、メーカー開発職から知財部に異動した後、将来の安定を考えて弁理士試験の勉強を始めました。

最初は右も左も分からず不安でしたが、スタディング弁理士講座のおかげで、限られた時間でも効率的に学ぶことができ、結果的に働きながら合格できました。

私が受けていたStudyingの弁理士講座について知りたい方は下記をご参照ください。

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知財部に居続けるリスクとは?

多くの人が「知財部はホワイト」「知財部は潰れにくい」といった幻想を抱きがちですが、それは**「変化しないこと」を前提にした過去の価値観**です。

現実には、企業が新規事業や海外展開などで舵を切る際、知財部の存在意義そのものが再定義されることがあります。

たとえば――

  • 特許業務を外注化し、社内の担当者を最小限に
  • 契約や商標管理は法務部と統合し、知財部の独立性を廃止
  • 事業撤退に伴う特許ポートフォリオの整理と人員削減

こういった意思決定は、たとえ一生懸命働いていたとしても、現場の担当者レベルでは抗えない力で進んでいきます。

知財の業務は高度化していますが、逆にいうと「高度なことをしていない人」はすぐに代替可能と見なされてしまう――それが、令和の知財部のリアルです。

年齢が上がるほど、市場価値に差が出る理由

30代・40代とキャリアが進むほど、求められるのは「付加価値を出せる知財人材」です。

  • 特許戦略を立てられる人
  • 発明発掘や海外出願に強い人
  • 弁理士資格などの証明力を持つ人

反対に、出願や中間処理を事務的に回しているだけだと、「年収600万を払う価値があるのか?」と判断されかねません。

さらに厄介なのが、年齢が上がれば転職のハードルも比例して上がること。

知財部門は中途採用の募集もありますが、多くは即戦力や「明確な専門スキル」を求める傾向が強く、「なんとなく在籍してました」では通用しません。

資格で「社内外で通用する武器」を持つ

私が弁理士試験の勉強を始めたのも、こうした危機感がきっかけでした。
開発から知財部へ異動した当初は、「まあ何とかなるだろう」と思っていました。

しかし実際の業務に触れれば触れるほど、知財の専門性が高く、かつ評価されにくいことに気付きました。

だからこそ、私は「自分の市場価値を可視化できる資格を持つべきだ」と考え、弁理士を目指しました。

キャリアに“自走力”を持たせるために

知財の世界は奥深く、面白いです。
でも、それは主体的に動いてこそです。

企業の中で「言われたことだけをこなす」姿勢のままだと、リストラされるリスクは確実に高まります。
一方で、「外でも通用する人材」になることで、転職も含めた柔軟なキャリアが手に入ります。

次回はその「知財人材の新たなキャリアパス」や「実際の転職市場の実情」について解説しつつ、転職アフィリエイト導線へと自然に繋げていきます。

リストラ後のキャリア、どうなる?

知財部からのリストラと聞くと、一般的には「まさかうちの会社では…」と思われがちです。
ですが、私のまわりでも配置転換・役職外し・再雇用打診といった“実質的なリストラ”に遭った知財職の方を何人も見てきました。

たとえば──

  • メーカーの事業撤退に伴い、知財部門そのものが解体された40代男性
  • 出願業務しかしてこなかったため、異動後の戦略会議で完全に浮いてしまった女性社員
  • 社内の知財教育が整備されないまま、AIやソフトウェア特許に取り残された中堅社員

共通していたのは「社内にしか通用しない働き方」をしていたという点です。
これは決してその人が悪いのではなく、企業文化や評価制度そのものが“内向き”であることも影響しています

転職市場が求める「知財人材」の条件

では、実際に知財分野で転職を考える場合、市場は何を求めているのでしょうか?

答えはシンプルです:

✅ 「社外でも通用するスキルを持った即戦力」

具体的には以下のような経験・資格が評価されやすい傾向にあります:

  • 外国出願や国際中間処理の経験
  • 発明発掘〜権利化の全体マネジメント経験
  • 弁理士資格(特に特許・商標・意匠のいずれかの実務経験者)
  • 英語を使った明細書レビュー・中間応答

つまり、今の環境で得られないスキルや経験をどう補っていくかが、転職市場での自分の立ち位置を左右します。

転職を前提にした“戦略的な学び直し”

「まだリストラされたわけじゃないし、今の会社でもう少し様子を見よう…」
このように考えてしまう気持ちはよくわかります。

でも、もし会社の方向性が変わり、「知財はもう外注でいいや」と判断されたら?
それはある日突然、予告もなくやってきます。

だからこそ、私は今いるうちに“外でも通用する自分”になる準備をしておくべきだと思っています。
その手段のひとつが、知財専門の転職エージェントへの相談です。

自分の今のスキルがどれだけ通用するのか?
市場で評価されるポジションはあるのか?
弁理士資格を取ったらどういう選択肢があるのか?

これらを知ることで、自分のキャリアの「地図」が見えるようになります。

✅おすすめ:知財専門の転職エージェントに相談してみる

私が実際に相談して良かったと感じたのが、知財専門の転職サポートを行っている「リーガル系転職エージェント」です。

企業知財・特許事務所・法律事務所など、知財人材のキャリアに特化しているため、非常に話が通じやすく、的確なアドバイスが得られました。

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※完全無料でキャリア相談が可能。今の年収・スキルでどんな選択肢があるのかを知るだけでも価値ありです。

「今すぐ転職する気はないけど、市場価値を知りたい」
そんな人こそ、早めに相談しておくことをおすすめします。

また、弁理士資格取得後の転職についてはこちらの記事にまとめています。

弁理士資格が意味するもの

知財の仕事をしていると、「この仕事、資格がなくてもできるよね?」と感じることがあるかもしれません。
確かに、社内での出願補助や簡単な中間処理、報告書の作成業務などは、資格がなくても可能です。

しかし、転職市場ではまったく話が違います。

特に30代後半以降の転職では「資格があるかないか」は非常に重要な選別基準になります。
なぜなら、採用する企業側も以下のように考えるからです:

  • すぐに業務を任せられるか
  • 社外とのやりとりで“肩書き”が効くか
  • 将来的に代理業務(意見書、審判対応など)を任せられるか

つまり、弁理士資格は「実務経験の証明」と「将来性の証明」の両方になるということです。

資格を通じて広がるキャリアの選択肢

知財人材が弁理士資格を取ることで得られる選択肢は想像以上に広がります。

  • 企業内での昇格・役職候補として評価される
  • 特許事務所への転職で年収UPが狙える
  • フリーランス弁理士や顧問業務への転換
  • 外資企業や法律事務所での知財マネージャー職

つまり、「会社に依存しない働き方」や「今の環境に縛られない自由」が手に入るわけです。

私自身、弁理士資格を取得したことで、明らかに社内での扱いが変わりました。
加えて、転職市場からのオファーも目に見えて増えました。

正直、資格があるというだけで、“知財に本気な人”として一目置かれるようになるのです。

とはいえ、働きながらの資格取得は現実的?

ここで壁になるのが「働きながら勉強時間を確保できるのか?」という問題。
これは私も実際に直面しました。

毎日残業、育児、突発の出張…。
まとまった勉強時間なんて、簡単には取れません。

私がこの状況を打破するために選んだのが、スタディングの弁理士講座でした。

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スタディングは、スキマ時間の積み重ねで合格を狙うことに特化した講座です。
特に以下のような人に向いています:

  • 通勤中・昼休みにスマホで学びたい
  • 講義のスピードを自分に合わせて調整したい
  • 働きながら最短距離で合格したい

私自身、スタディングをメインに使って約10ヶ月、総費用10万円以下で合格できました。

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資格が欲しいのではなく、資格を通じてキャリアを変えたい人にこそ、おすすめです。

社内で評価されにくい知財担当者が取るべき戦略

知財部にいると、業務内容が専門的かつ地味なため、会社内での評価が低いと感じる人は少なくありません。
私もかつては「これで本当に会社の役に立っているのか?」と悩んだ時期がありました。

特に中小企業の場合、知財の重要性が十分に理解されず、単なる事務作業や手続き係として扱われることもあります。

こうした状況を変えるために私がおすすめしたいのは、

「専門性の深掘り」と「外部での自己研鑽」を並行して進めることです。

  • 専門性の深掘り
    社内の知財業務であっても、国際出願やAI関連技術の知識、権利活用のための戦略設計など、最新のスキルを積極的に学ぶこと。
    それが認められ、昇進や評価につながることもあります。
  • 外部での自己研鑽
    弁理士資格の取得はもちろん、転職市場やフリーランス案件に目を向けることも重要です。
    「今の会社での評価が低くても、自分の価値はもっと高められる」という意識を持つことで、心の余裕も生まれます。

副業・独立・兼業としての弁理士の働き方

最近では、副業解禁や兼業推進の流れもあり、弁理士資格を活かして多様な働き方を選ぶ人が増えています。

  • 副業弁理士
    本業の知財部勤務の傍ら、特許事務所やスタートアップの顧問を兼任し収入アップを目指すパターン。
    会社に縛られない自由度が魅力です。
  • 独立開業
    フリーランスの弁理士として、案件単位で企業と契約。
    実務経験と資格があれば、高単価の案件も取りやすくなります。
  • 兼業知財コンサルタント
    IT企業や製造業での知財経験を活かしつつ、外部での技術戦略支援や知財教育の講師業も行うケース。

これらの働き方は、リスク分散になるだけでなく、自分のスキルの幅も広げることができます。

まとめ:知財部リストラを乗り越え、強いキャリアを築くために

知財部でのリストラは決して他人事ではなく、環境の変化とともに誰にでも起こりうる現実です。

しかし、そこで落ち込むのではなく、

  • 自分の市場価値を客観的に知ること
  • 弁理士資格取得などでスキルと肩書きを強化すること
  • 転職や副業の可能性を視野に入れた行動を始めること

これらがあれば、厳しい状況でも道は必ず開けます。

私の経験や情報が、あなたの知財キャリアを考えるきっかけになれば幸いです。

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