中小企業診断士の2次試験再現答案完全公開

中小企業診断士

2021年11月から本格的に中小企業診断士の勉強を独学でスタートし、2022年の試験でストレート合格した青坂サカスです。独学で一発合格できた勉強法は【体験談】中小企業診断士に独学で一発合格した勉強法を完全公開!で公開しています。

本記事の執筆者

青坂サカス(あおさか さかす)

通信講座のスタディング&独自の2次試験攻略法を用い、独学で中小企業診断士試験に挑戦。
育児と仕事、そして試験勉強の両立のため、学習の効率化にこだわり、一発合格を果たす。

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この記事では、僕が令和4年度の2次試験に合格した際の再現答案を得点とともに完全公開しています。

事例Ⅰ再現答案

問1.

A 社が株式会社化(法人化)する以前において、同社の強みと弱みを 100 字以内で分析せよ。

再現答案

強みは①有機JASとJGAPの認証②こだわり商品の認知度の高さ③農業経験豊富な従業員④コンセプトで差別化で弱みは①従業員の離職率が高い②従業員間での役割分担が不明確③経営者と常務が高齢④見て盗めの方針。

僕はふぞろいシリーズで勉強したので、網羅的に多角的な視点で回答を作ることにこだわりました!

問2.

A 社が新規就農者を獲得し定着させるために必要な施策について、中小企業診断士として 100 字以内で助言せよ。

再現答案

①地域の農業関係者との交流強化②残業や休日の突発的な対応に対する手厚い手当の導入③OJTなどにより若手への技術承継④上記を訴求した採用活動。以上で関係者との関係強化と士気向上で就農者の獲得と定着を図る。

問3.

A 社は大手中食業者とどのような取引関係を築いていくべきか、中小企業診断士として 100 字以内で助言せよ。

再現答案

①大手中食企業へ主体的に商品提案や共同開発を行いシナジーの創出と関係性強化を図る一方で、②売上依存度と対応への負担が増加しすぎないよう管理し、経営リスクの分散と他事業への経営資源活用を図る。

問4.

A 社の今後の戦略展開にあたって、以下の設問に答えよ。
(設問 1 )
A 社は今後の事業展開にあたり、どのような組織構造を構築すべきか、中小企業診断士として 50 字以内で助言せよ。

再現答案

事業部別組織で権限委譲してマネジメント経験させ、流動的な人手管理で後継育成と経営資源の効率活用を図る。

(設問 2 )
現経営者は、今後 5 年程度の期間で、後継者を中心とした組織体制にすることを検討している。その際、どのように権限委譲や人員配置を行っていくべきか、中小企業診断士として 100 字以内で助言せよ。

再現答案

直営店事業部を独立し、後継者をトップに据えマネジメントを経験させ、①専任の従業員を能力によって適正配置し②若手からの提案を公募し責任者として事業の権限移譲をすることで後継の育成とともに事業の拡大を図る。

試験後は結構手ごたえがあり、60点はとれたな!と思っていましたが、結果は51点でした。おそらく問4の解答の方向性があまり良くなかったことが原因だと思います。

事例Ⅱ再現答案

問1.

B 社の現状について、 3 C(Customer:顧客、Competitor:競合、Company:自社)分析の観点から 150 字以内で述べよ。

再現答案

顧客は1990年代以降に開拓した百貨店やスーパー、ホテルや飲食店と直販店経由で現役世代の家族等の最終消費者。競合は全国チェーンスーパーと取引のある大手食肉卸業者。自社の強みは①仕入れ元からの厚い信頼と高品質な商品②高い技術を持つ職人③顧客への提案営業実施で弱みは卸売事業への依存度高く経営リスク高い事。

最後のほうが文字数合わせのために詰め詰めになっていますが、これもふぞろい流の解答の延長上にある解答法だと思います。まずはキーワードを詰め込むことを優先して考え、助詞の省略や、「事」「為」などの漢字を活用することもテクニックの一つだと思います。

問2.

B 社は、X 県から「地元事業者と協業し、第一次産業を再活性化させ、県の社会経済活動の促進に力を貸してほしい」という依頼を受け、B 社の製造加工技術力を生かして新たな商品開発を行うことにした。商品コンセプトと販路を明確にして、100 字以内で助言せよ。

再現答案

農業、漁業と連携し地元産の特産品をつめあわせた高品質商品をコンセプトとし、百貨店や道の駅、旅館などで観光客へ土産品や贈答品として訴求し、第一次産業再活性化と件の社会経済活動促進を図る。

問3.

アフターコロナを見据えて、B 社は直営の食肉小売店の販売力強化を図りたいと考えている。どのような施策をとればよいか、顧客ターゲットと品揃えの観点から 100字以内で助言せよ。

再現答案

料理の楽しさに目覚めた客や、作り立て惣菜を買い求める現役世代家族に、ニーズ対応で①食卓で日常使いしやすいもの②スーパーで買えない高品質品③作り立ての総菜等を品揃えし、CS向上で販売力強化を図る。

問4.

B 社社長は、新規事業として、最終消費者へのオンライン販売チャネル開拓に乗り出すつもりである。ただし、コロナ禍で試した大手ネットショッピングモールでの自社単独の食肉販売がうまくいかなかった経験から、オンライン販売事業者との協業によって行うことを考えている。
中小企業診断士に相談したところ、B 社社長は日本政策金融公庫『消費者動向調査』(令和 4 年 1 月)を示された。これによると、家庭での食に関する家事で最も簡便化したい工程は「献立の考案」(29.4 %)、「調理」(19.8 %)、「後片付け」(18.2 %)、「食材の購入」(10.7 %)、「容器等のごみの処分」(8.5 %)、「盛り付け・配膳」(3.3 %)、「特にない」(10.3 %)とのことであった。
B 社はどのようなオンライン販売事業者と協業すべきか、また、この際、協業が長期的に成功するために B 社はどのような提案を行うべきか、150 字以内で助言せよ。

再現答案

献立の考案と調理を簡便化したい家庭をターゲットに、食肉のみでなくメニュー全体を提案し、ミールキット等を定期便などで販売する。そのために様々な食材とセット販売が可能で定期便の提供が可能なオンライン事業者と協業し、飲食店に対してメニュー提案してきたノウハウを活用し継続的な売上の確保と経営リスク分散を図る。

事例Ⅱが一番手ごたえがありました。特に問3と問4の解答はかなり良い線だと思っていました。結果は71点で、まずまずでした。

事例Ⅲ再現答案

問1.

2020 年以降今日までの外部経営環境の変化の中で、C 社の販売面、生産面の課題を 80 字以内で述べよ。

再現答案

販売面の課題は外食の営業自粛等による受注減少のため新市場の開拓と受注拡大で、生産面は受注の小ロット化への対応のためロットサイズ設定法の見直しと生産効率向上である。

事例Ⅲは現場をイメージしづらく、一番苦手科目でしたが、生産性向上や技術承継の視点で回答を作りました。

問2.

C 社の主力製品であるプレス加工製品の新規受注では、新規引合いから量産製品初回納品まで長期化することがある。しかし、プレス加工製品では短納期生産が一般化している。C 社が新規受注の短納期化を図るための課題とその対応策を 120 字以内で述べよ。

再現答案

①プレス加工を2人組で行い段取時間等の短縮②組付、仕上を含めた全社での生産計画立案と短サイクル化による生産の効率化③生産計画を納期順に立案し在庫の削減。以上で生産効率向上を図り小ロット化への対応を図る。

問3.

C 社の販売先である業務用食器・什器卸売企業からの発注ロットサイズが減少している。また、検討しているホームセンター X 社の新規取引でも、 1 回の発注ロットサイズはさらに小ロットになる。このような顧客企業の発注方法の変化に対応すべきC 社の生産面の対応策を 120 字以内で述べよ。

再現答案

①プレス加工を2人組で行い段取時間等の短縮②組付、仕上を含めた全社での生産計画立案と短サイクル化による生産の効率化③生産計画を納期順に立案し在庫の削減。以上で生産効率向上を図り小ロット化への対応を図る。

問4.

C 社社長は、ホームセンター X 社との新規取引を契機として、生産業務の情報の交換と共有についてデジタル化を進め、生産業務のスピードアップを図りたいと考えている。C 社で優先すべきデジタル化の内容と、そのための社内活動はどのように進めるべきか、120 字以内で述べよ。

再現答案

X社からの月販売予測データと発注データをリアルタイム共有し、受注、生産、在庫、納品情報をDB化し一元管理する。それらをもとに生産計画の策定と生産統制の強化を図る。そのため課をまたいだネットワーク環境構築によるデジタル化を行う。

問5.

C 社社長が積極的に取り組みたいと考えているホームセンター X 社との新規取引に応えることは、C 社の今後の戦略にどのような可能性を持つのか、中小企業診断士として 100 字以内で助言せよ。

再現答案

新市場開拓で売上拡大による経営リスク軽減と、自社の高い技術と蓄積されたノウハウ活用より高付加価値商品拡大の可能性がある。一方、PB商品の売上依存度増加で、X社との取引解消となると経営が傾く可能性がある。

事例Ⅲはもともと苦手だったのと、問4のデジタル化についての問題が上手く解答できず、あまり手ごたえはありませんでした。結果として61点だったので、あきらめずに解答できたのが合否を分けたのかなと思います。

事例Ⅳ再現答案

省略

合格への近道はあきらめないこと

今回、実際に試験を受けて感じたのが「試験中にあきらめずに最後までもがいた人に合格が訪れる」ということです。

たった1点にこだわり貪欲に1点でも高得点を狙えるような解答を作ることで、結果的に合格が見えてくるのかなと思いました。

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