こんにちは、当ブログにお越しいただきありがとうございます。運営者のcoffeeです。
私は理系大学院を修了後、メーカーの開発職に就き、働きながら弁理士試験に挑戦。結果的に2022年1月、令和3年度試験で合格することができました。
本記事では、弁理士試験の学習において多くの初学者が手に取る書籍――「エレメンツ」について詳しく解説します。
エレメンツは単なる参考書ではなく、弁理士試験を突破するための基本構造を理解するための「土台」とも言える書籍です。この記事では、
- 「エレメンツ」ってそもそも何?
- どのタイミングで読むべきか?
- 実際に使って感じたメリット・デメリット
- スタディングとの併用はあり?なし?
- 試験後・転職後にも役立つ理由
など、実際に使用した経験を元にリアルな声をお届けしていきます。
弁理士試験の詳細についてはこちらの記事をご参照ください。
「弁理士試験 エレメンツ」とは?【通称:知財の教科書】
「エレメンツ」とは、正式名称『弁理士試験 エレメンツ 基本テキスト』であり、早稲田経営出版から刊行されている弁理士試験対策用の基本書籍シリーズです。
このシリーズは、弁理士試験の主要科目をカバーしており、以下の3巻で構成されています:
- 第1巻:特許法/実用新案法
- 第2巻:意匠法/商標法
- 第3巻:条約/不正競争防止法/著作権法
各巻は、TAC弁理士講座が監修しており、初学者にも理解しやすいように、法律の基本的な知識をシンプルかつわかりやすくまとめています。
✅ なぜ初学者にエレメンツが選ばれるのか?
- 法律初学者にも分かりやすい解説
- 図解・判例・条文の三位一体構成
- 短答・論文の土台として活用しやすい
実際、私も勉強を始めたばかりの頃は、特許法の条文を見てもチンプンカンプンでした。
でも、エレメンツを読み進めることで、「出願」「補正」「拒絶理由通知」などの概念が頭に整理され、青本を読むための足がかりとして非常に有効でした。
エレメンツのデメリットはある?【独学には注意】
一方で、エレメンツには注意点もあります。それは、**分かりやすさゆえに「試験対策としては弱い部分がある」**という点です。
例えば、近年の弁理士試験では、青本・審査基準・判例からの出題が強く、単に「エレメンツを読んだ」だけでは点が取れない問題も出てきます。
また、情報更新のスピードがやや遅いこともあるため、逐条的に学びたい方は最新版かどうかのチェックも重要です。
そういった背景から、最近ではエレメンツに加えてオンライン講座や青本、逐条解説、逐条DVDなどを併用する受験生が増えています。
第2章:エレメンツ×スタディングの相乗効果で合格最短ルートを作る方法
弁理士試験の学習は、範囲が広く、覚えるべき内容も膨大です。
そのため、「効率的な学習戦略をどう組み立てるか」が、合否を大きく左右します。
私は独学ではなく、オンライン講座「スタディング弁理士講座」を活用することで、エレメンツと併用しながら、10万円以下の費用で一発合格できました。
この章では、私が実践した「エレメンツ×スタディングの学習ルート」を、ステップごとに具体的にご紹介します。
1. 最初の1か月:スタディング+エレメンツで「全体構造」を叩き込む
弁理士試験に挑戦しようと決めたとき、まず私が取り組んだのが以下の2ステップです:
- スタディングの講義動画(基礎講座)を視聴
- 並行してエレメンツを読み、手元に残る知識を補強
スタディングはスマホやPCでスキマ時間に視聴可能な講義スタイルで、講師の説明も非常にわかりやすいのが特長です。
この段階ではまだ条文も判例も深く追いません。「制度の全体像」を掴むことが目的です。
✅ ポイント:
- エレメンツを「辞書」のように活用し、スタディングでわからなかった点を補完
- メモはノートではなく、スタディングのマイノート機能を活用(これが超便利)
2. 2〜5か月目:青本と逐条解説に移行しつつ、スタディングで問題演習
基本書の内容が一通り頭に入った段階で、次に進めたのが「青本」や「逐条解説」です。
この時期にはエレメンツの出番は少なくなり、代わりに次のように学習をシフトさせました:
教材 | 使い方 |
---|---|
青本 | 試験で頻出の条文を熟読し、趣旨や制度目的を理解 |
逐条解説 | 各条文の運用や審査基準の実務的理解を深める |
スタディングの問題演習 | アプリで短答式・論文式の演習を反復 |
この時期のスタディングは、インプットよりも問題演習がメインになります。
1問ごとに解説がついており、動画での復習も可能なので、弱点補強にも最適です。
✅ ポイント:
- 「青本で理解 → スタディングで確認 → 間違えた部分をエレメンツで振り返る」ループが超効果的
3. 最終期(直前3か月):スタディングの論文添削+青本過去問の繰り返し
直前期には、実際の出題形式で慣れる必要があります。
この段階で特に重要だったのは論文対策と短答の総仕上げです。
- スタディングの論文添削:月1回ペースで提出し、客観的なフィードバックを得る
- 青本・過去問:特許法と意匠法を中心に3〜4回繰り返す
- エレメンツ:最後の「わからない用語を確認する辞書」として活用
✅ 最終段階での使い分けまとめ:
目的 | 使用教材 |
---|---|
制度の本質理解 | 青本・逐条解説 |
試験の形式慣れ | スタディング問題集・過去問 |
用語・概念の整理 | エレメンツ(参照用) |
なぜエレメンツ×スタディングが最強だったのか?
エレメンツはあくまで「土台」として使い、スタディングで「体系的なインプット」と「アウトプットの実践」までカバーできたことが、合格への決め手でした。
特に独学者にとっては、
- 体系的に教えてくれる人がいない
- 自分で教材を選び、学習順序を考えなければならない
という課題があります。
この点、スタディングは「教材の設計そのものが学習計画になっている」ため、初学者が迷う余地がありません。
✅ スタディング弁理士講座の無料体験はこちら:
無料講座だけでも「特許法の全体像」がわかり、エレメンツと比較しながら進めると理解が深まります。
私が受けていたStudyingの弁理士講座について詳しく知りたい方は下記をご参照ください。
第3章:エレメンツのメリット・デメリットを実体験から徹底解説
〜なぜ買って損はないのか?どんな使い方がベストか?〜
弁理士試験の学習を進めるうえで、参考書選びは重要なファクターです。
その中でも、早稲田経営出版の『エレメンツシリーズ』は、初学者から中上級者まで幅広く支持されているロングセラー。
私自身も、学習初期から合格直前期まで、断続的に活用していました。
ただし、エレメンツには「良い点」もあれば「注意すべき点」もあります。
ここでは、実際に使って感じたメリット・デメリットを、率直にお伝えします。
メリット1:制度趣旨の説明が明快で、初学者にやさしい構成
エレメンツの特長は、各制度の「なぜそうなのか?」という背景説明が非常に丁寧な点です。
たとえば、特許法の「新規性喪失の例外」や「進歩性」の条文。
条文だけだと何を言っているのか分かりづらいですが、エレメンツでは、
- 制度の目的
- 立法趣旨
- 類似制度との比較
- 実務上の留意点
といった視点から、平易な日本語で順序立てて解説されており、法律が初めての理系出身者でも理解しやすい作りになっています。
✅ 特におすすめの使い方:
- スタディングで聴いた講義の章に対応する部分をエレメンツで読む
- 難しい条文を「咀嚼するツール」として活用
メリット2:重要ポイントが赤シートで消える!記憶の定着に最適
エレメンツは「赤シート対応」になっており、試験で狙われやすいキーワードや定義語句などが赤字で印刷されています。
これが非常に便利で、以下のような使い方ができます:
- 通勤中や昼休みにパラパラ復習
- スタディングの演習で間違えた箇所を赤シートで確認
- 条文趣旨の記憶強化に活用
私はエレメンツを「持ち歩ける記憶カード集」として、過去問演習後の知識補強に使っていました。
メリット3:短答対策にも使える網羅性の高さ
短答式試験においては、「条文の細かい言い回し」や「例外規定」が問われます。
エレメンツは、試験に出やすい項目を網羅しており、逐条解説や青本では補いきれない細かな知識を拾うのに役立ちます。
特に「○条○項ただし書き」など、忘れがちな部分の要点がまとめられているので、スタディングなどで「?」となったときに即座に引けるのが便利です。
デメリット1:論文対策には直接的には使いづらい
エレメンツは体系書寄りの構成であるため、論文試験で求められる答案構成にはやや対応しづらい面があります。
たとえば、論文答案に必要な以下のスキルは、エレメンツ単独ではカバーしきれません:
- 事例問題の条文選定
- 法的三段論法のあてはめ
- 書く順序のテンプレート化
このため、論文対策には「論文の書き方」系の書籍や、スタディングの論文添削機能を併用するのが効果的です。
弁理士試験におすすめの書籍はこちらでご紹介しています。
デメリット2:情報量が多く、慣れないと挫折しやすい
エレメンツは確かに読みやすいのですが、それでも「1冊400ページ近い」分量があるため、完全に読み通すには時間がかかります。
「全部読もう」と意気込むと、かえって挫折してしまうことも。
私も最初の頃は一字一句読もうとして、時間を無駄にしてしまいました。
✅ 対策:
- 全体を通読しようとせず、必要なときにピンポイントで参照する「辞書的」使い方に切り替える
- 基本はスタディング講座で進め、「分からなかった部分だけ」をエレメンツで確認
【まとめ】エレメンツは“併用”が最も効果的
エレメンツは、単独で全てをこなす教材ではありません。
しかし、スタディングのような体系化されたオンライン講座と併用することで、非常に強力な学習ツールになります。
✅ 向いている人:
- 法律の背景や理屈を納得しながら学びたい人
- 自分で深掘りしながら体系的理解を目指したい人
- ある程度スケジュール管理ができる人(←これ重要)
逆に、時間が限られている社会人や、短期間での合格を目指す方には、
スタディングのフル活用+必要な部分だけエレメンツを辞書的に使うのがベストな戦略です。
第4章:弁理士試験に挑むあなたへ──エレメンツを“賢く”使い、最短合格を掴もう
ここまで、弁理士試験対策書籍『エレメンツシリーズ*について、実体験を交えて詳しく紹介してきました。
繰り返しになりますが、エレメンツは、
- 条文や制度趣旨を丁寧に解説してくれる
- 初学者にも読みやすく、記憶しやすい
- 試験に出やすい要点が効率的に押さえられている
という意味で、非常に優れた参考書です。
しかし一方で、
- 分量が多く、計画的に使わないと途中で挫折しやすい
- 論文試験への対応は不十分(論文構成力までは育たない)
といった“参考書ならではの限界”も確かにあります。
そのため、エレメンツを「単独で使う」のではなく、通信講座や添削サービスと“併用”してこそ、本領を発揮する教材であると言えるでしょう。
【体験談から導いた結論】最強の組み合わせは「スタディング × エレメンツ」
私自身、エレメンツをフルに活用していましたが、合格の決め手はスタディング弁理士講座の存在でした。
- 圧倒的な時短学習(スマホ1台で学習完結)
- 講義と演習が一体化されたインプット&アウトプット設計
- 社会人が無理なく継続できる仕組み
これらは、参考書単体ではどうしてもカバーできない「弱点」を補ってくれました。
そして分からない部分、背景理解が必要な部分だけを、辞書的にエレメンツで補強する。
この使い方が、最短合格への王道ルートだと実感しています。
✅ スタディング弁理士講座の無料体験はこちら:
無料講座だけでも「特許法の全体像」がわかり、エレメンツと比較しながら進めると理解が深まります。
私が受けていたStudyingの弁理士講座について詳しく知りたい方は下記をご参照ください。
【将来設計】合格後のキャリア戦略も考えておこう
最後に一つ。
弁理士試験を受ける方の多くは、資格を取ったその先のキャリアアップや転職も視野に入れているはずです。
私自身、弁理士合格後に転職を経て年収もアップし、希望する知財業務に携われるようになりました。
✅ 特許事務所への転職
✅ メーカー知財部でのキャリア継続
✅ 英語力を活かした外内・内外業務への展開
など、弁理士資格があることでキャリアの選択肢は飛躍的に広がります。
🧭 弁理士資格保有者向けの転職エージェントを活用すれば、非公開求人や専門職ポジションにも出会えます。
✅ リーガルジョブボード
弁理士・特許技術者・企業知財部向け求人に強い、専門職向けの転職プラットフォーム。面接対策や書類添削のサポートもあり。
👉今よりも働きやすい事務所に転職できる。 弁理士・特許技術者求人サイト【リーガルジョブボード】
【まとめ】「独学+良書+最適ツール」が合格の鍵
- エレメンツは、弁理士試験の理解を深める“優良書籍”
- しかし書籍単独では限界があるため、通信講座との併用が合理的
- 特にスタディングは「安く、速く、効率的に」合格を目指す人に最適
- 書籍とツールを組み合わせて、あなたに合った学習スタイルを構築しよう
弁理士試験の合格は、決して夢物語ではありません。
正しい教材と効率的な方法を選べば、働きながらでも十分に現実的な目標です。
コメント