中小企業診断士のストレート合格率は?ストレート合格に必要なこと4選

中小企業診断士

2021年11月から本格的に中小企業診断士の勉強を独学でスタートし、2022年の試験でストレート合格した青坂サカスです。独学で一発合格できた勉強法は【体験談】中小企業診断士に独学で一発合格した勉強法を完全公開!で公開しています。

本記事の執筆者

青坂サカス(あおさか さかす)

通信講座のスタディング&独自の2次試験攻略法を用い、独学で中小企業診断士試験に挑戦。
育児と仕事、そして試験勉強の両立のため、学習の効率化にこだわり、一発合格を果たす。

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この記事では、中小企業診断士試験のストレート合格について解説しています。ストレート合格を目指す皆さんの役に立てば嬉しいです!

ストレート合格率は5%前後

中小企業診断士は1次試験(マーク式)→2次試験(記述)→2次試験(口述)の3つの関門を突破する必要があります。ストレート合格とは、最初の受験で3つの試験を一発で合格することを言います。

その合格率は、なんと約5%前後…!

それぞれの試験の合格率はこの表のとおりです。

2018年2019年2020年2021年2022年
1次合格率23.5%30.2%42.5%36.4%28.9%
2次記述合格率18.8%18.3%18.4%18.3%18.7%
2次口述合格率99.9%99.7%99.9%99.7%99.6%
全体合格率4.4%5.5%7.8%6.6%5.4%
参考:中小企業診断士協会HP

2次口述試験は、行けば受かる試験と言われているのでほぼ100%の合格率です。

ちなみに、1次試験はマーク式で絶対評価のため、合格率にばらつきがあります。極端に平均点が高い科目があると、その年の合格率も上がります。

一方で、2次試験(記述)は合格率のブレが少ないことから相対評価であることが分かります。点数が高い順に並べていって、上位20%弱が合格できるイメージです。

ストレート合格をするためには、1次試験の約20~30%の合格率の中に入り、かつ2次試験の約20%の合格率の中に入る必要があります。

ストレート合格率が低い理由

ストレート合格率が低い理由は、いくつかあります。

ストレート合格率が低い理由
  • 1次試験の科目数が多く、一発合格が難しい
  • 2次試験の勉強時間を確保するのが大変
  • 2次試験の採点基準が公開されておらず、対策が難しい

それぞれ簡単に見ていきます。

1次試験の科目数が多い

ご存知の通り、中小企業診断士の1次試験は7科目も受験する必要があります。それぞれに全く違う分野なので一発で合格するのは至難の業です。

最初から科目合格狙いの人もいるので、その分ストレート合格率は低くなります。

≫参考:科目合格狙いの戦略

科目合格も立派な戦略ですが、もちろん一発合格を目指したいところです。この記事の最後で僕が一発合格した勉強法を紹介しています。

2次試験の勉強時間を確保するのが難しい

1次試験から2次試験までの時間が2~3ヵ月しかないこともストレート合格率が低くなる原因です。

というのも、1次試験の負担が大きいため、大抵の人は1次試験後から2次試験の対策を始めます。ですので、1次試験の勉強時間を半年以上確保したとしても、2次試験の勉強時間は長くて3ヵ月しか確保できません。

2次試験の勉強法の計画を立てたり、テキストをそろえたりすると更に勉強する時間が無くなっていきます。

僕も1次試験後に2次試験の対策を始めました。2次試験について調べたり、テキストを探したりするのに3,4日かかりました。

2次試験の採点基準が公開されていない

2次試験は記述式で、相対評価で合格が決まります。それに加えて、採点基準が公開されておらず、過去問の正式な解答などもありません。

ですので、対策が非常に立てづらいという特徴があります。ドツボにはまってしまうと、2年も3年も2次試験に合格できないこともよくありますので、ストレート合格率が低くなります。

僕がなんとかストレートで合格できた秘訣をこの後紹介しています!

【体験談】ストレート合格に必要なこと4選

僕がストレート合格のために気を付けたことは4つあります。

ストレート合格のために気を付けたこと
  • 1次試験までは、2次のことを考えず1次の勉強に全力投球する
  • 1次試験は完璧を目指さない
  • 2次試験は過去問をひたすら解きまくる
  • 2次試験では自分の色を出さない

1次の勉強に全力投球する

ストレート合格のためには、1次試験が終わるまでは1次試験の勉強だけに全力投球するべきです。2次試験の勉強は、1次の自己採点をしてからでも十分間に合います。

ストレート合格をするために、一番避けたいのが、苦手科目の得点が40点未満になり足切りされてしまうことです。

そうならないよう、2次の勉強をする余裕があるならその時間で苦手科目の教科をおすすめします。

僕が2次試験の勉強を始めたのは1次試験の翌日からです。それまでは2次試験のことを何もしりませんでした。2次試験に電卓を持って行っていいことなどもそのタイミングで知りました。

≫参考:1次試験の勉強法

1次試験は完璧を目指さない

1次試験の合格基準は、40点未満の科目が1つもなく、全科目合計420点(1科目平均60点)をとることです。全科目100点でも、全科目60点でも合格は合格です。ですが、6科目100点+残り1科目が35点だと不合格です。

ですので、100点を目指すよりも平均60点を目指しながら、苦手科目で40点以上取れるよう勉強することが最優先です。

毎年の試験の難易度は結構ばらつきが大きく、「今年は財務会計が難化した~…」などが良くあります。もしその難化した科目が苦手科目だった場合、40点すら取れない可能性が出てきます。

そうならないよう、ひとつの科目を完璧に仕上げるのではなく、苦手科目の教科に注力しましょう。

僕は経営法務と中小企業経営が苦手でしたが、直前期にしっかりと重点的に対策したので両方とも60点以上を取ることができました!

一方で、合計点は440点(平均63点くらい)なので完璧には程遠いですが、合格は合格です。

2次試験は過去問を解きまくる

2次試験は、対策のテキストなどはほぼありませんし必要ないです。ではどうすればいいかと言うと、過去問を解きまくることが正攻法です。

過去問を解いていくと、同じ事例の解答には、毎年同じようなキーワードが使われていることに気付くと思います。過去問を解き、採点し、自分がアウトプットできなかったキーワードを貯めていくのがコツです。

各事例のキーワードの例
  • 事例Ⅰ:従業員の士気向上・組織の活性化など
  • 事例Ⅱ:顧客との関係性教科・顧客満足度向上・新規顧客獲得など
  • 事例Ⅲ:生産計画の短サイクル化・短納期対応・生産性向上
  • 事例Ⅳ:収益性、効率性、安全性の各指標・貢献利益・為替予約など

過去問を1年でも多く解き、キーワードをインプットし、実際に自分の解答に組み込む訓練をすることが合格への近道です。余計なことは考えず一心不乱に過去問演習を積み上げましょう。

2次試験では自分の色を出さない

また、2次試験に合格できない人の中に、自分の色を出しすぎてしまい不合格になってしまう人をよく見かけます。自分の色を出しすぎると、高得点も狙える一方で、採点者との相性が悪いと全く点数が取れない場合があります。

「自分は知識があるから、こんな視点でも解答できます」というアピールは、2次試験には不要です。クリエイティブなアイディアは、中小企業診断士になってから活用するようにしましょう!

2次試験はとにかく各事例のキーワードを無難に使いこなせば合格できます。面白みに欠ける解答になってしまうことがほとんどですが、採点者が求めているのはそういう解答です。

実際に中小企業診断士になってから、他の人にない発想だったり視点を使うようにしましょう!

ストレート合格した勉強法

僕は、1次試験はスタディングとテキストの併用で、2次試験は「ふぞろい」シリーズというテキストを活用して独学でストレート合格できました。

詳しい勉強法は、【体験談】中小企業診断士に独学で一発合格した勉強法を完全公開!で公開しています。

中小企業診断士試験を通して、計画的な勉強と、目標点を設定し効率的に勉強していく戦略が非常に重要だと感じました。特に、ストレート合格のためには、自分の勉強法なら絶対に合格できるという自信を持ち、あきらめずに努力していくことが必要です。

中小企業診断士試験まで、長丁場にはなりますが、合格すると世界が変わってきます。頑張ってください!

公開している勉強法は、僕自身が実際にその勉強法でストレート合格できているので信頼してもらって大丈夫です!

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