【現役企業内弁理士が解説】英語学習法&弁理士試験・知財実務・転職にも役立つ実践術!

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この記事は、令和3年度に1年、かつ10万円以下で弁理士試験に合格した現役企業内弁理士が、自らの実体験をもとに執筆しています。

今回は、英語学習についてのお話です。

みなさん、突然ですが英語の勉強はお好きですか?

僕は結構好きです。入社後、業務で英語を使う場面が多く、一時期はどっぷり英語の勉強に浸かっていました。そのおかげで、入社時700点だったTOEICの点数は、なんと945点までアップ!

でも……正直なところ、勉強って続けるのが難しいですよね。
本記事では、楽しく、かつ効果的に英語力を伸ばす方法を、企業知財部の実務や弁理士試験、さらには知財系の転職事情とも絡めてお伝えします。

知財業務や転職でなぜ英語が必要か?

ここが多くの人が見落としがちな重要ポイントです。

1. 海外特許の調査・分析に必須

企業知財部や特許事務所では、PCT(国際特許出願)、欧米中韓の特許公報の分析が日常的です。これらは基本的に英語ベース。英語ができないと特許調査、無効資料調査、FTO調査の精度が大きく落ちます。

知財の調査業務についてはこちらで詳しく解説しています。

2. 外国代理人とのコミュニケーション

弁理士・特許技術者の国際案件では、外国代理人とのメール・電話会議が頻繁に発生します。TOEIC900点程度の読解力・リスニング力は実務で非常に価値があります。

3. 知財系転職の武器になる

特許事務所、企業知財部、コンサル、AI関連ベンチャーなど、知財系の転職市場では「英語力」が重要な評価ポイントです。

特に:

  • 国内事務所→外内事務所(外国出願メイン)
  • 企業知財部→グローバル企業知財部
  • 知財→特許翻訳・特許調査会社

では、TOEICスコアや英語実務経験が高く評価されます。

転職についてはこちらで詳しく解説していますのでご参照ください。

弁理士試験との関係

弁理士試験そのものには英語科目はありませんが、以下の理由で英語力は間接的に効いてきます。

  • PCT・欧米法の理解(特に短答式試験の国際問題)
  • 実務修習・特許庁面接での外内案件の議論
  • 弁理士登録後の国際業務、契約書作成

試験後を見据え、早いうちから英語学習を進めることをおすすめします。

英語の勉強方法① テキスト編

CNN ENGLISH EXPRESS

僕はずっと「CNN ENGLISH EXPRESS」を愛用しています。

・生の英語に触れられる
・海外のニュースも知れる

――一石二鳥なんです。

特に、ビジネスで最新の国際情勢や企業動向を知っておく必要がある人におすすめ。
勉強法は、ひたすら読む!1つの記事につき20回読み込んで、次のテキストに進むのがマイルールです。

ちなみにメルカリなら1冊300~400円で買えるのでコスパ抜群。ニュース系の英語は、知財系の仕事(特に特許調査、FTO、訴訟案件)でも非常に役立ちます。

有名人とか企業の特集が組まれているので、自分が興味ある回だけ買うのもありだね。

僕は、一冊を勉強しきって捨てる時が快感だよ(笑)

TOEIC対策テキスト

やはりTOEICの点数を上げるなら専用の対策本や問題集が王道。
普段はCNNなどで英語力をつけつつ、試験1か月前は模試3回分を徹底的に解く、というのが僕のやり方です。

特にTOEICでは、リスニング・リーディングの時間配分や設問パターンの慣れが点数を大きく左右します。ここは「戦術」でカバーできる部分なので、英語力向上とは分けて対策しましょう。

リスニングもリーディングも自分なりの解き方、時間間隔を身に着けると一気に点数が上がるよ。ただし、それは英語力が上がるとはまた少し違うと思うけどね~

スタディサプリENGLISH TOEIC対策講座

最近人気なのがリクルートの「スタディサプリENGLISH TOEIC対策コース」。

・アプリ1つで単語、文法、リスニング、パート別演習ができる
・神授業と評判の関正生先生の解説動画
・スマホで隙間時間に学べる

僕の知財系の知人たちの間でもかなり使われています。移動時間や昼休みにスマホだけで学習できるので、忙しい社会人にはピッタリです。

おすすめの使い方は、

  1. 毎日30分程度の演習を続ける
  2. 関先生の講義でパート別のコツを掴む
  3. 模試機能で本番慣れする

これでTOEIC800点台→900点台に到達した例は結構あります。

英語の勉強方法② 洋画・海外ドラマ編

アマゾンプライム

アマゾンプライムでは無料の拡張機能を使えば英語字幕と日本語字幕を併記可能。

おすすめ映画は:

  • ハリー・ポッター
  • アイアンマン
  • キャッチミー・イフ・ユー・キャン
  • ロード・オブ・ザ・リング
  • ミッション・インポッシブル

映画の中の生きた英語は、会話表現やスラングの勉強に最適です。

Hulu

Huluも拡張機能で字幕併記可能。

僕のお気に入りは:

  • フレンズ(論文でも英語学習に最適と評価)
  • ビッグバンセオリー
  • スーパーナチュラル

特にフレンズは初級者に最適。発音が聞き取りやすく、日常会話の宝庫です。

Netflix

Netflixも同様に字幕併記機能があります。最近の英語学習者にとっては、海外ドラマ&映画+字幕が定番です。

英語の勉強方法③ YouTube編

僕が愛用しているのは「Learning English with TV series」。

・ハリーポッター
・フレンズ
・ビッグバンセオリー
・ドラゴンボール(英語吹替版)
・インセプション
・モダンファミリー

これらのワンシーンを英語で解説してくれるチャンネルです。
最初は分からなくても、繰り返し見るうちに理解できるようになります。

「英語を英語で理解する感覚」はTOEIC900超、さらに実務の契約書読解や特許明細書読解に役立ちます。

英語を英語で理解するって感覚は大事だと思う。

日本語を介してばかりだといつまでたっても、ネイティブのように話せるようにはならないので英語漬けやってみよう!!

知財業務で役立つ具体的な英語表現集

実際に知財の現場で英語を使うとき、「TOEIC高得点だから大丈夫!」と思っていても、意外と専門的なフレーズや表現に戸惑うことがあります。そこで、ここでは僕が実務で役立った具体的な英語表現をいくつか紹介します。

出願・中間対応関連

  • We are pleased to submit the application for your review.
    (ご確認用に出願書類を提出いたします。)
  • Please let us know if any amendments are required.
    (修正が必要な場合はお知らせください。)
  • We have received the Office Action dated April 1.
    (4月1日付の拒絶理由通知を受領しました。)
  • We propose to file a response addressing the examiner’s objections.
    (審査官の指摘に対処する応答書を提出する予定です。)

ライセンス・契約関連

  • We would like to discuss the scope of the licensed patents.
    (ライセンス対象特許の範囲について協議したいと存じます。)
  • Please confirm the royalty payment schedule.
    (ロイヤルティ支払いスケジュールをご確認ください。)
  • The agreement will come into effect upon execution by both parties.
    (契約は双方が署名した時点で発効します。)

海外代理人とのやり取り

  • Thank you for your prompt response.
    (迅速なご対応ありがとうございます。)
  • Could you please provide your opinion on the patentability?
    (特許性に関するご意見をいただけますか?)
  • Please keep us updated on the status of the application.
    (出願の状況について随時ご連絡ください。)

会議・電話会議で使える表現

  • Could you clarify your point on claim interpretation?
    (クレーム解釈についてご説明いただけますか?)
  • Let’s schedule a follow-up meeting next week.
    (来週フォローアップ会議を設定しましょう。)
  • I will circulate the meeting minutes afterwards.
    (後ほど議事録を回覧します。)

こういったフレーズは、繰り返し使うことで自然と身についてきます。最初のうちはテンプレートを自分で作っておき、状況に応じて少しずつカスタマイズするのがおすすめです。また、海外代理人からの英文メールを読むだけでも「生きた表現」の宝庫なので、なるべく英文に慣れておくと良いでしょう。

最後に:おすすめリンク集

本日は英語学習法を中心に、弁理士試験・知財実務・転職の視点から解説しました。

さらに詳しく知りたい方は以下の記事もぜひご参照ください。

私が弁理士試験にかけたコストや時間及びおすすめの講座についてはこちらにまとめていますのでご参照ください。

知財関係の転職をご検討中の方はこちらをご参照ください。

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