弁理士試験の勉強が続かない?継続のための7つの実践的工夫

弁理士試験~勉強方法全般~

この記事では、令和3年度に10万円以下の費用で弁理士試験に合格した現役企業内弁理士が、実体験をもとに「勉強を継続するための工夫」について詳しく解説します。

弁理士試験は非常に長期的な取り組みになります。知識量も膨大で、モチベーションの維持が課題となる方も多いでしょう。特に、1日あたり数時間の学習を長期間継続しなければならないため、途中で挫折してしまう方も少なくありません。

しかし、適切な工夫を取り入れることで、勉強を習慣化し、継続しやすくすることが可能です。ここでは、私が実際に取り入れて効果を感じた「7つの方法」を紹介します。

弁理士試験とは?概要と特徴について

弁理士試験は、日本において知的財産権に関する専門職である「弁理士」になるために必要な国家試験です。特許、実用新案、意匠、商標といった知的財産の法律に関する高度な知識が求められます。

試験は以下の3段階で構成されています:

  • 短答式試験(マークシート方式):基本的な知識を問う
  • 論文式試験:事例問題に基づき法的思考力や論述力を問う
  • 口述試験:口頭による質疑応答で応用力を評価

合格までには1年以上の継続的な学習が必要となることが多く、社会人受験生にとっては特に「継続」が最大の壁となります。

弁理士試験について更に詳しく知りたい方はこちらをご参照ください。

なぜ、弁理士試験の勉強は継続が難しいのか?

弁理士試験の最大のハードルのひとつは、「長期間にわたる継続的な学習が求められる」という点にあります。合格までには平均して1,500〜3,000時間の学習が必要とされており、短期間で結果が出る試験ではありません。そのため、途中でモチベーションが下がってしまったり、学習習慣が途切れてしまう人も多く見受けられます。

特に、以下のような状況が継続の妨げになりがちです。

  • 仕事や家庭との両立が難しい:社会人受験生にとっては、平日の学習時間を確保するだけでも一苦労です。突発的な残業や家庭の事情で計画が崩れやすくなります。
  • 学習効果が見えにくい:勉強を始めたばかりの頃は、知識が定着している実感が得にくく、「こんなにやって意味があるのか?」と不安になることもあります。
  • 学習の孤独感:基本的に一人で進める勉強になるため、悩みを共有できる仲間がいないと孤独を感じ、心が折れやすくなります。
  • 中だるみの時期が来る:受験日が遠いと、「今はまだ大丈夫」という気の緩みが生まれ、徐々に学習ペースが鈍化してしまいます。

このように、弁理士試験は精神的・肉体的な持久戦であり、勉強を「継続する力」そのものが試される試験とも言えるでしょう。

だからこそ、意識的に工夫を取り入れて、学習を習慣化することが合格への大きな鍵となります。ここからは、私が実際に試行錯誤しながら見つけた「勉強を継続するための7つの工夫」をご紹介していきます。

弁理士試験合格に向けた全体の勉強スケジュールについてはこちらをご参照ください。

勉強を継続するための7つの工夫

1. 勉強場所をこまめに変える

長時間同じ場所で勉強していると、どうしても飽きてしまうものです。集中力が落ちたり、気分が沈んできたときは、思い切って場所を変えることをおすすめします。

  • カフェ
  • 図書館
  • 自習室
  • 電車の中
  • 散歩しながら音声講義を聞く

私は、特に電車内での学習が非常に集中できると感じていました。休日は「カフェ→昼食→図書館→夕食→カフェ→散歩→帰宅」と場所を意図的に切り替えることで、1日中飽きずに学習を続けられました。平日は「カフェ→出社→自習室→帰宅」というルーティンで対応していました。

2. 勉強の内容をローテーションする

集中力が続かない原因の一つは、同じ種類の勉強を長時間続けることにあります。以下のように、学習内容をいくつかのカテゴリに分けてローテーションすることが効果的です。

  • インプット:講義を聴く、テキストを読む
  • アウトプット①:問題集を解く、条文に書き込みをする
  • アウトプット②:趣旨問題の音読、ノートまとめ

例えば「30分ごとに内容を切り替える」など、時間で区切ってローテーションを行えば、飽きることなく集中が持続します。

3. 音楽や動画でモチベーションを高める

勉強を始める前にテンションを上げたいときは、モチベーションが上がる音楽や動画を活用しましょう

私のお気に入りは以下のようなものです。

  • BON JOVIの「It’s My Life」(なかやまきんに君の影響)
  • Mr.Childrenの「終わりなき旅」
  • YouTubeでフェデラーのプレー動画(スポーツファン向け)

ただし、音楽や動画は導入部分や休憩中のみにして、学習中は避けるようにしましょう。集中力が分散してしまうためです。

4. 短時間の仮眠で切り替えを図る

眠気や疲れを感じたときは、短時間の仮眠が非常に有効です。10分程度の仮眠を取るだけでも、集中力が回復し、気分のリセットになります。

私は1日に2〜3回、短時間の仮眠を取り入れていました。職場でも昼休みに仮眠を取るだけで、午後の効率が大きく変わります。

なお、仮眠の際には以下のような工夫をすると、寝過ごしを防げます。

  • 電気をつけたまま寝る
  • カフェインを摂取してから寝る(カフェインは摂取から20分後に効き始める)
  • 机の上でうつ伏せになる

5. ご褒美を設定する

勉強のモチベーションを維持するには、小さな「ご褒美」を設定するのが有効です。

  • 問題集を〇問解いたらアイスを食べる
  • 1時間勉強したら10分だけ好きな動画を見る
  • 午前中頑張ったら午後はジムへ行く

このように、自分の行動に対して報酬を設定することで、「もう少し頑張ろう」という気持ちを引き出すことができます。

6. 勉強の目的を柔軟に切り替える

「今日も〇時間勉強しなければならない…」という義務感に縛られると、気が重くなります。そんなときは、勉強の目的を少し柔軟に考えてみましょう。

たとえば、

  • 「アイスを食べに自習室へ行く」
  • 「カフェの美味しい朝食を食べに早起きする」
  • 「ジムに行くついでに勉強道具を持っていく」

このように“ついで”に勉強するような発想に切り替えると、心理的ハードルが下がります。目的を勉強そのものから「場所」や「行動」にすり替えることで、自然と学習を習慣化できます。

7. 勉強自体を楽しむ

究極的には、「勉強すること自体を楽しめるかどうか」が継続の鍵です。

たとえば、

  • カフェで条文を読みながら勉強する姿を「かっこいい」と捉える
  • 法律の定義文を暗唱できることに優越感を覚える
  • 家族や友人に学んだ内容を説明して、知識をアウトプットする

私は、家族に「意匠法には秘密意匠制度があって…」などと解説することで、自然とモチベーションが高まりました。

自分が学んでいることが将来のキャリアに直結し、評価される内容であるという実感を持てれば、勉強の時間が前向きなものになります。

まとめ

弁理士試験の勉強を長期間継続するには、以下のような実践的工夫が有効です。

  1. 勉強場所をこまめに変える
  2. 勉強内容をローテーションする
  3. 音楽や動画で導入のモチベーションを高める
  4. 短時間の仮眠で切り替える
  5. ご褒美を設定する
  6. 勉強の目的を柔軟にすり替える
  7. 勉強そのものを楽しむ

モチベーションは一時的でも、工夫次第で「継続する力」は誰でも身につけられます。自分なりの方法を見つけ、日々の学習を前向きに続けていきましょう。

弁理士試験は簡単ではありませんが、確実に努力が報われる試験でもあります。ぜひ、あなたの学習にもこの7つの工夫を取り入れてみてください。

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