この記事は、令和3年度に1年10万円以下で弁理士試験に合格した現役企業内弁理士が実体験を元に書いています。
弁理士試験で最初に当たる壁が短答試験です。令和4年はなんと合格率10.3%でした。
短答試験を攻略するために日々頑張ってる皆さんのために、私の実践していた勉強方法をお教えします。
弁理士短答試験の概要
弁理士試験全体のスケジュール
- 受験願書の入手
- 受験願書提出:3月中旬~4月上旬
- 受験票発送:5月上旬~中旬頃
- 短答式筆記試験
- 日程:5月中旬~下旬
- 場所:東京、大阪、仙台、名古屋、福岡
- (注)短答式筆記試験に合格しないと次の論文式筆記試験は受験することが出来ません。
- 合格発表(短答式):6月上旬頃
- 論文式筆記試験(必須科目)
- 日程:6月下旬~7月上旬
- 場所:東京、大阪
- 論文式筆記試験(選択科目)
- 日程:6月下旬~7月上旬
- 場所:東京、大阪
- (注)論文式筆記試験は必須科目と選択科目の片方のみでも受験可能です。ただし、両科目に合格しないと次の口述試験を受験することはできません。
- 合格発表(論文式):9月中旬頃<予定>
- 口述試験
- 日程:10月中旬~下旬
- 場所:東京
- 最終合格発表:10月下旬~11月上旬頃
- 合格証書発送:11月上旬頃
申し込み等をされたい方は以下の特許庁HPの方からお願いいたします。
弁理士試験で一番最初に受ける試験になるよ。
例年ゴールデンウィーク明けに試験があるので、ゴールデンウィーク中は死ぬほど勉強するイメージ(笑)
短答式筆記試験
試験科目及び出題数
- 特許・実用新案に関する法令 20題
- 意匠に関する法令 10題
- 商標に関する法令 10題
- 工業所有権に関する条約 10題
- 著作権法及び不正競争防止法 10題 全60題
出題形式
五枝択一:マークシート方式
試験時間
3.5時間
合格基準
総合得点の満点に対して65%の得点を基準として、論文式筆記試験及び口述試験を適正に行う視点から工業所有権審議会が相当と認めた得点以上であること。
ただし、科目別の合格基準を下回る科目が一つもないこと。なお、科目別合格基準は各科目の満点の40%を原則とする。
3.5時間連続で試験を受けるのは驚きだよね~
僕は本番も一度手を挙げてお手洗いに行きました(笑)
弁理士試験の短答試験対策勉強方法
基礎講座の視聴
基礎講座で概要を理解する。
弁理士試験の勉強において最初に始めるのは基礎講座の視聴です。
弁理士試験において扱う特許法、実用新案法、意匠法、商標法等は法律なので言葉自体をそのまま理解するのは難しいです。それをかみ砕いて説明してくれるのが基礎講座になります。
細かいことは意識せずに『要はこの法文の意味はこういうこと』というのを理解すれば十分です。どんどん聞き流していきましょう。
最低2周、できれば3周は基礎講座を聞き流そう。
とにかく序盤はひたすら通信講座を聞き流しましょう。内容が分からなくても2,3周全ての分野を聞き流していきましょう。
大体300時間~400時間くらいかかると思うので、1日5時間で2か月~3か月といった期間になります。
基本的に最初から過去問題集を解く必要はありません。(通信講座についている付録問題のようなものを解くのは構わないです。)
僕は1回目は1倍速、2回目は1.25倍速、3回目は1.5倍速で聞いていたよ。
studyingの講座は細かく速度を変えられるところが良いところだよ。
おすすめの通信講座
私が押している通信講座はstudyingの通信講座になります。
短答試験から論文試験まで対応した基礎・短答・論文総合コースを79,800円で受けることができます。
以下に実体験を踏まえたstudyingのレビュー記事を書いていますので、ご参照ください。
過去問題集の演習
オススメの問題集はこちら
①弁理士試験 体系別短答過去問 (東京リーガルマインド)
短答試験の問題演習にはこちらをオススメいたします。というか絶対必要です笑
なんといっても過去10年分の問題がのっています。特許法、実用新案法、意匠法、商標法で一冊、条約・著作権法・不正競争防止法で1冊ありますので、両方買いましょう。
この10年分の問題を演習しつくしてから、本番に臨むのが必須と言っても過言ではないです。逆にやってないとなると他の受験生に対して差を付けられてしまいます。
僕はこの問題集を本番までに4周はしたよ。
②弁理士試験 体系別短答式 枝別過去問題集(早稲田経営出版)
演習量は体系別短答過去問に劣るものの、条文の順番に問題が乗っているので、条文ごとに問題を解くことができます。
法文集を順番に見ていきながら復習ができるという点では、短答試験の初期の勉強方法としては、最適だと思います。
またテキスト自体も薄くコンパクトで使いやすいという点も〇です。
このテキストで問題を解くと、1条から順番に復習できるので理想の勉強方法が実現できると思います。
問題集の解き方①序盤編(短答試験2か月以上前)
まずは②弁理士試験 体系別短答式 枝別過去問題集(早稲田経営出版)を解いていきましょう。
条文の順番に問題がのっているので、法文集を最初から開いて読み進めながら勉強を行うことができます。
法文集に書いてないことや分からなかった知識については法文集の隙間に書いていきましょう。
この時期に暗記したことは、本番には忘れてしまうのでこの時点であまり問題にチェックを入れて問題を絞らない方が良いと思います。
おすすめの法文集はこちらです。
またテキスト自体も薄くコンパクトで使いやすいという点も〇です。
このテキストで問題を解くと、1条から順番に復習できるので理想の勉強方法かもね。
弁理士試験 四法横断法文集 (TAC弁理士講座)
言わずと知れた四法横断法文集です。受験生ならみんな持っていると思います。
なんといっても、4法同時に見比べることができるため、4法暗記にはかなり効率的で短答試験対策には必須になります。毎年細かい法改正が行われているので、ケチらずに最新のものを買うようにしましょう。
また書き込みスペースが広く、語呂合わせや施行規則の細かいことなどをメモして使えるのも魅力です。
問題集の解き方②後半編(短答試験2か月前~本番)
次に①弁理士試験 体系別短答過去問 (東京リーガルマインド)を解いていきましょう。
これも上記と同様で分からなかったところは、法文集に書き込んでいくようにしましょう。
この時期から完全に解けると思った問題はマークを付けて削っていってよいと思います。
絶対に本番までに忘れないと確信した問題だけを印付けて、削除してたよ~
弁理士試験の暗記には語呂合わせを使おう
弁理士試験の暗記すべきことって本当に多いですよね。そんな時は語呂合わせを使いましょう。
下記リンクにそれぞれの分野の語呂合わせをまとめているので参照してみてください。
弁理士試験の短答模試の受験
本番と同じ形式、時間、緊張感で解く練習をするために、短答模試は受けておくべきです。
基本的にはLECとTACが模試を開催しています。
詳細は下記をご覧ください。
試験直前期の過ごし方
法文集の読み込み
上記紹介した方法でずっと書き込んできた法文集を直前期は読み込みましょう。
これが一番効率よく分からないところを直前期に思い出す方法なので、おススメ致します。
問題集を満遍なく解きなおす
人間の記憶とは、怪しいもので例えば3日間意匠法の問題を解かないと、内容を結構忘れてしまうことがあります。
なので、特許法、意匠法、商標法などの全分野から20問ずつ選んで毎日解くようにしましょう。
とにかく2日間連続で、勉強をしない分野を作らないようにすることが大事です。
ベストの状態で本番を迎えられるようにしましょう。
これは本当に大事だと思っていて、いかに覚えたことを忘れずに新しい項目を覚えるかを意識してたね~
本日のまとめ
いかがだったでしょうか?本日は弁理士試験の短答試験対策勉強方法を紹介いたしました。
- 短答試験は弁理士試験の最初の関門
- まずは短答試験の形式を理解しよう
- 基礎講座は最低2,3回は聞き流そう
- 過去問は条文をうまく使って勉強しよう。
- 直前期は法文集の読み込みと問題集の満遍なく解きなおす
私が弁理士試験にかけたコストや時間及びおすすめの講座についてはこちらにまとめていますのでご参照ください。
コメント
こんにちは!
いつも勉強の参考にさせていただいています。
自分もSTUDYingを使って学習を進めているのですが、短答解法講座はどのタイミングで受講されましたか??