短答試験でやりがちな間違い5選、一発合格の弁理士が解説いたします。

弁理士試験対策(基礎、短答試験編)

この記事は、令和3年度に1年10万円以下で弁理士試験に合格した現役企業内弁理士が実体験を元に書いています。

弁理士試験で最初に当たる壁が短答試験です。令和4年はなんと合格率10.3%でした。

短答試験を攻略するために日々頑張ってる皆さんのために、やりがちな間違いを本日は解説いたします。

①間違えた問題にマークして間違えた問題だけを解く。

一見何が間違っているんだろうって思いますよね。はい、ある意味正しいやり方なのですが、このやり方だけで問題を解いていると痛い目にあいます。

なぜなら人間は忘れやすい生き物だからです。私は弁理士の短答試験を46点合格してから1年以上たっていますが、おそらく今受けると30点に届かないと思います。

1,2週間単位で、弁理士試験で問われるような細かい暗記は忘れてしまうのです。なので、暗記ではなく趣旨などから解ける問題や本番でも絶対に忘れない自信がある問題以外は定期的に解き続けるようにしましょう。

ちなみに私は忘れないように短答試験前直前期は1日に全科目を少しずつ解くようにして、バランスよく忘れないように対策をしていました。

そういえば、大学受験の時に問題集を破って二度と解かなくてもよいくらいの覚悟で暗記しなきゃいけないって先生が言ってたなあ。

②基礎講座を1回視聴をしただけで、過去問を解き始める。

まずは、しっかり基礎講座を視聴してから問題に取り掛かりましょう。

法律全体のつながり、流れを完全に把握してから問題を解くようにしないと、まず、問題集の解答の理解ができません。

最低3回は基礎講座を視聴しましょう。

あと細かいところを気にしちゃって止めちゃう人もいますが、序盤は特に気にせずにどんどん講座流していきましょう。

全体を把握する中で、なんとなく腑に落ちることも多いですし何より時間がもったいないです。(細かいことは後回し!)

1回目は1倍速、2回目は1.25倍速、3回目は1.5倍速で聞くようにするといいよ!

③2年計画で短答試験対策をする。

今年は記念受験だからっていう人よくいます。でも残念ながら、そういう人は2年目も受からないことが多いです。

目の前にある試験に対して全力で向き合えない人は次の年も全力で向き合えないからです。

試験を受けるからには、絶対に合格してやると思って受けましょう。頑張ってない人に奇跡は起きません。

これは短答試験を受かった後の論文試験にも言えると思います。

また短答試験は、記憶力との戦いなので短期集中の方が絶対に向いてます。

2年ダラダラ勉強しても、最初の方の記憶はほとんど薄れてしまいます。半年間で基礎講座をしっかり聞いて、4か月間問題集を死ぬ気で解くというのが、理想のスケジュールだど思います。

④捨てる科目を作る。

捨てる科目を作ってはダメです。そもそも短答試験は下記のような合格基準点があります。

合格基準

総合得点の満点に対して65%の得点を基準として、論文式筆記試験及び口述試験を適正に行う視点から工業所有権審議会が相当と認めた得点以上であること。ただし、科目別の合格基準を下回る科目が一つもないこと。なお、科目別合格基準は各科目の満点の40%を原則とする。

合格点:39点(例年39点です。)

科目別合格基準点
特許・実用新案に関する法令  8点
意匠に関する法令       4点
商標に関する法令       4点
工業所有権に関する条約    4点
著作権法及び不正競争防止法  4点

よく不正競争防止法は簡単だから、満点を取って著作権法は捨てても良いという方がいますが、それはオススメしません。

年によって難易度は変わりますし、そうやって捨て科目を作ると例えば不正競争防止法で満点を取らないといけないという変なプレッシャーがかかってしまいます。

均等に勉強した上で大体、特許法6~7割、意匠法9割、商標法9割、条約5~6割、著作権及び不競法5~6割の合格点を目指すべきかなと思います。

もちろん、特許法、意匠法、商標法に対して重点を置くというのは、配点の面からも論文試験へつながるという面からも必要だよ。

⑤法文集へ書き込みをしない

はい、特に四法横断法文集(早稲田経営出版、TAC弁理士講座 編著)を使って空いているスペースに、どんどん書き込みをしていきましょう。

問題集を解いたりすると、何度も条文を引くことになります。そのたびに条文の周りに書いてあることが目に入ります。その際に重要なところをマーカーしたり、語呂合わせなどを書いたり、条文に書いてない施行規則などを書いておくと一緒に覚えることができます。

例えば、特許異議申し立てのページを四法横断法文集で開くと特許法と商標法にしか特許異議申し立てが無いことが分かります。

例えば、特許法は公報発行日から6か月であるのに対し、商標法は2か月であることが分かります。こういったところは、必ずマークしときましょう。

ちなみに下記が短答に必須の四法横断法文集です。

弁理士試験 四法横断法文集 (TAC弁理士講座)

毎年細かい法改正が行われているので、ケチらずに最新のものを買うようにしましょう。

僕は勝手にこじつけて、商標法は商標登録の瑕疵を見つけやすい(特許法は発明の把握に時間がかかる)から。って書いてたよ。記憶の定着につながることは何でも書いとこう。

以上短答試験を攻略するために日々頑張ってる皆さんのために、やりがちな間違いを本日は解説いたしました。

また他にも弁理士試験の勉強方法、知財部での仕事内容について解説していますので、ぜひご覧ください。

私が弁理士試験にかけたコストや時間及びおすすめの講座についてはこちらにまとめていますのでご参照ください。

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